永年女子高の演劇部顧問を務め、学生演劇として自作のオリジナル作品を演出し、発表して来たきさらぎ 優さんが現役をリタイアし、改めて仲間を集めての新劇団旗揚げ公演。いやぁ、暖かいですね。優さんとは永年 の付き合いであろう達者な役者さんたち(坂本九さんのお兄様も!)や優さんが顧問を務めていた演劇部のOB 女優さんたちも駆けつけて、何より優さんの人柄と演劇に対する思いの伝わる優しい作品群でした。と言う のも本作品はオムニバスで、時代も境遇も世代も違うそれぞれの男女の「恋愛」のあり方を時に切なく、時に暖 かく綴った8話の作品。若くして亡くなった相手を思い続ける老人の思いや、騙されてると分かっても、自分に優 しくしてくれる唯一の人に尽くしてしまう哀しい恋等・・それぞれが珠玉の味わい深い作品でした。