「セブン」(95米)

「羊たちの沈黙」から始まるサイコスリラーブームの先へもう一歩踏み込み、ブームを大きくしたエポック・メイキングな作品。

 オープニングの不快な雑音の様な音楽と乱れる文字の出し方等、この後この作品の影響で作られた作品の多いこと。
 それだけ面白かったんだよねぇ。
 公開当時映画館をグルリと囲む勢いで並んでた観客の多さを思い出します。

 しかしフタを開けばこの後味の悪さ! でも大ヒットしたのはやはり面白かったからなのだ。

 特に後半、いきなり犯人が自首して来てからの比類なき面白さと興奮「世界の終りが来る……」って嘯く犯人を連れて指定された場所へ行く警察隊、そこは砂漠の様な広い場所「恐ろしい…恐怖だぁ、恐怖だぁ〜」等と呟く犯人、こんなところで一体何が……ここの盛り上がり方が尋常じゃない!

 コレは一体どうなるんだ! どうなるんだ! 何が世界の終りなんだぁ! とドキドキしてると遠くから走ってくる黒のワンボックス……ホンッとに面白かったですね(笑)。

 そしてあのオチですよ! うわ〜やられたぁ、って感じでした(笑)

 大体において前半にこれだけ盛り上がると結末にしぼんでしまうのが常なのだけれど、コレは唸る!
 だからこそあれだけの大ヒットになったんだと思う。

 やっぱ脚本なんだね。しかしてこ〜のケビン・スペイシーの強烈だったこと! 出て来るだけで怪しさが爆裂してましたもんねぇ。

「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンスじゃないけど、やっぱこう言うキョーレツな悪役でブレイクした役者さんって多いですよね。ちょっと思いつくだけでも「ストリート・オブ・ファイヤー」のウィレム・デフォー。「グッド・フェローズ」のショー・ペシ。「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズ……。

 だ〜から「ダークナイト」のヒース・レジャーや「ブラックレイン」の我らが松田優作は本当無念ですよねぇ〜って、ちょっと話が脱線しました。



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