「シンシナティ・キッド」
この映画をテレビで見た頃(遥か昔!)はスティーブ・マックィーンと言えばアク
ションスターで、マックィーンの出る映画はアクション映画以外に無いと思っていた。
なのでコレを見た時もどんな凄いアクションが見れるのかと思って期待して見てた
のに、テーブルに座ってひたすらポーカーしてるばっかり!
でちょっと動きのあるシーンと言えば屋根から屋根へ飛び移って逃げるとこだけ…
…でなんだか期待ハズレな気がしたものだけれど、大人になって見直してみると、コ
レがなんと凄い勝負に賭けた男の厳しい世界なことか。
顔に根性が刻まれたマックィーンの面構えがギャンブルと言う心理的な勝負の描写
を実にスリリングに見せてくれる。
野望を持った若造がポーカーの腕ひとつでのし上がって行く、恋人のこと、成長と
挫折……負けても挫折してもこのマックィーンのカッコ良さはどうだ!
この作品のラストを見て凹むと言う人もいるみたいだけれど、オレはカッコ良しと
見たねぇ、少年とのやりとりがイキだよ〜。
し〜かしマックィーンの凄さは本当に出演作がジャンル問わず失敗作が一本も無い
と言うこと、見る作品見る作品どれも見応えがあって映画的面白さに満ちていますよ
ね。