「ショーシャンクの空に」
コレは海外の雑誌の企画で「映画オタクが選ぶ世界の映画ベスト100」で第一位に
なった作品。オレなんかは正直「ええ〜そこまで言うか?」とも思うんだけど、選ぶ世代がきっと若い
人たちも多いからなのかなぁと(笑)とは言え素晴らしく良かったことも確かですね、ちなみに
同雑誌のベスト2は「スターウォーズ/帝国の逆襲」なのでそれなりに信憑性もあるかと。
昔から脱獄モノにハズレなしと言うくらいで、ちょっと上げただけでも「大脱走」「暴力脱獄」「パピヨン」
「ミッドナイトエクスプレス」等等……どれも名作ばかりですね。それ等の中で本作は一番最近の作品
と言うところでしょうか、で〜もコレが一位ならオレ的には「パピヨン」より良いか? とも思って
しまうんだけど。
コレは原作がかのスティーブン・キングで、オレ原作も読んだんだけど、原作はかなりキッチリ具体的
に物語運びが描かれていて、映画もかなり忠実に再現されています。だからこの作品の成功は多分に
スティーブン・キングの技量によるところが大きいのではないかな。確かこの原作は他の小説を単行本
化した時に作品の長さが短くて、その空きページを埋める為にスティーブン・キングが書き下ろしたと
いうことらしいけど、そんなついでみたいな仕事でコレだけの傑作が書けてしまうなんて、
スティーブン・キング恐るべしと言うところでしょうか。
ストーリーは冤罪で服役することになったティム・ロビンス扮する主人公が刑務所内で生き抜く為に
会計士(だったかな)の技量を活かして悪い刑務所長に協力したりして過ごし、一方で密かに独房の
中にトンネルを掘りながら脱走計画を進めて行くと言う、まぁ脱走モノのセオリーに則った
筋運び。その中で囚人仲間のモーガン・フリーマンとの友情や、「お前を犯してやるぞー」と仲間と襲って
来る恐い苛めっ子キャラ(笑)の囚人も登場して、ラストは他の脱獄モノに引けを取らない素晴らしい
感動がありましたね。
あと主人公が命を賭けて潜り込んで、先も見えないのに這い進んで行く狭い下水管は映画ではそんなに
露骨な説明が無かったんだけど、トイレの汚物が流れる管で、ウンコの中をかき分けて進んで行くと
言う描写が原作では生々しく書かれていて(笑)彼の脱走が発覚した時に後を追って行こうとした看守
が管に入ろうとするんだけど「うわぁ〜ウンコだぁ〜」って入れなかったのが可笑しかった。
よく本作のポスターとかになっている脱走に成功した主人公が両手を広げて雨を浴びているところは
一番感動するところなんだけど、ウンコ塗れになってやっと出て来たからこそ、あの雨で全身を洗うのが
気持ちよかったんでしょう(笑)なんだかウンコの話ばかりになってしまいましたが。
その後でさらに本当に良かったなと言うエンディングも残されていて、映画オタクが選ぶ一位と
言うのも頷ける部分もありましたね。