「シザーハンズ」
この作品にはちょっと不思議な可愛さと切なさがあって。ティム・バートン監督が頭角を現した
頃のメルヘンファンタジー。観てると何だか子供心に戻してくれますね。
この箱庭の様な世界観! 見様によっては不気味なジョニー・デップの ”ハサミ男”の微妙感!
オレどうもあのスチールがキモくって、封切り当時は観に行かなかったんですが(笑)けどアレこ
そがティム・バートンワールドの幕開けだったんですよねぇ。
コレテレビでやった時、故淀川長治先生の熱の入った解説が印象に残ってます「……こ〜のラス
トに降る雪のなんとロマンチックで綺麗なこと! ハイ、よ〜くごらんなさいよ! 後でまた、お会
いしましょうねぇ」で本編が始まりました(笑)
だ〜けどティム・バートンて一時期の「スリーピーホロウ」〜「猿の惑星」ン時はどうしちゃった
のかと思いました。だってこの「シザーハンズ」みたいな彼特有の「世界観と変さ」がまるで感じられ
なかったですよねぇ。
まるで毒気を失った魔法使いの様で。リュック・ベッソンや古くはトビー・フーパーの様に「メジ
ャーになると詰まらなくなる監督」かと思いましたけど、こないだの「チャーリーとチョコレート工
場」は逆転大ホームランでした(笑)
ホントにこの作品はお金かかってないしジョニーデップもなんだか奇怪だけれど、胸がメルヘン
チックにキュンとなるステキな映画なんですよ〜。