「ソフィーの選択」
ハリウッドの女優さんで一番の演技派と言えばメリル・ストリープの名を上げる方も多いの
ではないかな。パッと見そんなに美人でもないですからねぇ(失礼)そのメリルの演技派女優として
のイメージを決定付けた作品と言えばやっぱしコレではないですかね。あと「フランス軍中尉の女」
ってのも良かったですけど。物語は作家志望の青年の目を通して描かれる現在のソフィーの姿と、
過去に彼女が戦時中ナチスに捕まっていた頃の回想が交差して描かれて行くのだけれど、そこで彼女
が取らざるをえなかったあまりにも残酷な「選択」が明らかになると、見ている方も愕然としてしま
いますね。人生の中でこんな酷いことが起こったら人間はどうなってしまうでしょうか……と言うニ
ュアンスが、ストリープの名演も相まってひしひしと伝わって来ます。あと現在のソフィーが心を
寄せているこれも「壊れた」男を演じたケヴィン・クラインは後に「ワンダとダイヤと優しい奴ら」
や「シルバラード」等でどちらかと言うとコメディ系なイメージが強いんだけど、ここでの彼のやは
り過去の体験によって壊れた男っぷりはインパクトありましたね。とは言え彼女に思いを寄せる主人
公の眼線で見ると実に凹む作品ではありましたねぇ……。特に男としては。かえって主人公を押し倒
すあの積極的な同級生(だったかな?)の女の子のエッチさの方が印象に残ってたりして(苦笑)失
恋して成長して行く男の子の体験としては、コレは余りにも切な過ぎましたよねぇ。