「捜索者」
ジョン・フォードとジョン・ウェインの組み合わせと言うとやっぱし騎兵隊シリー
ズ等の「牧歌的大西部劇」な印象なんだけど、これは違う。
家族を殺されて復讐の鬼になってインディアンを憎む寡黙なジョン・ウェインの、
なんと言う殺気立つ孤独な凄みよ!
それが姪をさらわれて探しに行くのだけれど、一度インディアンと生活し同化して
しまった子供はもう殺すしかない……と言う。この男の執念の探索が展開されて行く
のだけれど、果たしてどうなるのか!?
面白い、もう本作のようにインディアンを悪者にした面白い映画は作れませんね、
昔は良かった……とは言いたくないけど(笑)
こ〜の極めて寡黙な男らしさの表現は後にウォルター・ヒルに伝承されて「ザ・ドラ
イバー」や「48時間」の傑作を生んだのかもしれませんねぇ。
ジョン・ウェインはやっぱり騎兵隊の隊長で「こんな上司がいたらなぁ」と思わせ
る男気溢れるオヤジな魅力が一番の持ち味だと思うけど、この映画の凄みもまたそれ
だけのキャリアがあってのことなんだろうね。
「レオン」でジャン・レノがナタリー・ポートマン相手にいろんなモノマネするシー
ンで、首にスカーフ巻いてこのジョン・ウェインの真似やってましたね。