「転校生」
高校生の男子と女子の身体が入れ替わってしまうという。所謂「入れ
替わりモノ」の最初? の作品なのかな。
その後「入れ替わりモノ」はテレビドラマ等でいろんな形でバリエーションを
生み出したけれど、こ〜の高校生の男女という設定はギャップがあり過ぎで嫌が上
にも面白くなりますぁね。
こ〜の双方の家庭の有り様の違いからしてもう可笑しい。中身が女子になってる
男子の家で、親父が半裸でビール飲むとこなんて最高でしたね。
そ〜れにしてもこの小林聡美の何と "体当たり" な演技の凄かったことよ! 世
の女優さんたち! 貴方にコレが出来ますか? 海水浴場で中身が男子になった女
子という設定なので、オッパイ丸出しで外に出て来ちゃうとこなんて、そりゃそー
とー役者根性無くちゃできやせんぜ。
この思春期男女の入れ替わりドタバタ劇に笑っているうちに、段々見ている方も
シャレにならない深刻さに陥ってきて、確か二人で何処かに行こうとしてる船の上
だったかな、夕焼けの情景が胸にキュンと染み入りましたね。
あの切なさが思い出の情景となって、この映画の印象になりました。
本作は大林宣彦の "尾道三部作" の第一弾で、続く「時を駆ける少女」「さびし
んぼう」とどれも素晴らしい傑作でしたね。