「東海道四谷怪談」
ドリフがよくコントにしていた所謂ヒュ〜ドロドロドロドロ……な時代劇幽霊って
若い人にゃギャグにしか思えないんだろうけど、コレ観たら実はこんなに恐い物だった
と言うことが分かるんじゃないっスかね。
子供の頃毎年夏休みに家族と親戚の家に何日か遊びに行ってたんだけど、何故か
毎年泊まってる日に必ずテレビでやるんだよねぇ、この「四谷怪談」と言うヤツを。
「四谷怪談」って違う監督や違う役者でいろんなバージョンが数限りなくあって、毎年違う
バージョンのを放映してて、伊右衛門役も若山富三郎とか仲代達矢とかいろんな人がやって
るんだけど、中でも監督:中川信夫・伊右衛門:天地茂の本作が突出してキョーレツな印象
を残していますね。
こぉ〜れマジで恐かったですよ。数ある四谷怪談物の中でも未だに一番に思い浮かぶの
が1959年のコレですよ。
誰もいないのに 「いえもんどの〜いえもんどのぉ〜」 って声がするので伊右衛門がビクッとして
部屋の中を見回すんだけど、誰もいない……んで安心してお茶を飲もうと茶碗を口にして
顔を上げると天井に張り付いてんのよ! お岩さまが下向きに!
いや〜ショックでしたね、トラウマですよ、30年以上前ですけど、エアコンも無く暑い
盛りなのに、汗びっしょりになっても恐くって布団被ってたのを思い出します。
それにこの四谷怪談のお岩様って実在の人物をモデルにしたお話で、今でも四谷稲荷って
お岩様を祭った神社が新宿区の左門町と言うところにありますからね。
今でも演劇や映画化する時にはスタッフ・キャストが欠かさず御参りに行くと言いますから。
やっぱマジなんですよ。オレなんて昔から恐くってチャカした話なんてする気にゃなりません
からねぇ。
あと余談ですけど昔童話で「機関車やえもん」って機関車トーマスの原形みたいな話があって、
オレ ”伊右衛門” と ”やえもん” の区別がつかなくて、何でお岩さんの伊右衛門が機
関車になってるのかな……と、疑問に思ってたのでした。