「アンストッパブル」

 ワァオーお〜もしろい面白い面白い面白い行〜け行けぇー頑張れぇ!
 
 ガシャンガシャン! ズンズーン! 巨大な鉄の塊りディーゼル機関車の轟音が大迫力!

 昔からよく「潜水艦モノの映画にハズレなし」と言われるけど、どうして列車モノというのも「北国の帝王」「新幹線大爆破」「カサンドラクロス」「暴走機関車」「大陸横断超特急」「軍用列車」「バルカン超特急」「アバランチエクスプレス」……と昔から枚挙に暇がございません。
 走る列車の上というシチュエーションが映画に向いているのでしょうか。

 トニー・スコットの映画観るのも凄く久しぶりだったんだけど「ビバリーヒルズコップ(断然U!)」が面白かったですね。
 あとこの監督は「トップガン」の飛行機とか「クリムゾン・タイド」の潜水艦とか、乗り物系が上手いんですかね。

 ちょっとマニアック系な兄貴のリドリー・スコットとは対照的にトニーの方は徹底したエンタメ系で、本作もオープニングの期待感〜魅力的な登場人物〜危機感を煽り〜アクションの盛り上げ〜と、まったく観客のイカせ方をよく心得ていらっしゃる。

 命を賭けて暴走列車を追いかけ始めた男二人が「女房が出て行った」「俺の女房は数年前に癌で死んだ」と身の上を語り始めるとも〜う観てる方は気持ち良くって放涙ですよ(笑)。
 こうゆう血沸き肉踊る躍動感は映画でなければ味わえない。

 まぁちょっと人物に小刻みに入れるズーミングとか無駄なカメラの動きとかがチョイうざいですけど。

 あと突っ込みどころはきっと皆さん同じ様に感じたでしょうねぇ、最初に先頭に連結してブレーキ掛けて止めようとした機関車から運転席に乗り移ってブレーキ掛ければ良かったんじゃん?
 あとラストも足怪我してるお兄ちゃんじゃなくて、他にも機関士はいるんだから、他の元気な人が車から運転席に乗り移れば良かったんじゃん?
 ……でも観てる間はそれらを許せてしまう強引な演出力がありましたねぇ。

 最後貨車の上で仁王立ちのデンゼル・ワシントンは「暴走機関車」のジョン・ボイトに重なりましたね。監督はリスペクトしてるのかな。



リストに戻る