週間? TV映画勝手におしゃべり!



「許されざる者」


4月27日午後1時35分~テレビ東京

 おそらく、いや間違いなくコレはイーストウッドの監督作品の中では最高ですね。

 イーストウッドでなければ作れない作品でした。冒頭のテロップに「この作品をドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げる」って文字が出るんだけれど、映画ファンならもうここで手に鳥肌、胸の奥がジーンと熱くなって来ますね。

 セルジオ・レオーネはその昔アメリカで伸び悩んでたイーストウッドがイタリアで成功する「荒野の用心棒」に始まるシリーズ3作の監督。

 ドン・シーゲルはその後アメリカに戻ったイーストウッドが始めて主演して大ヒットを飛ばし、アメリカのスターとしてブレイクしたかの「ダーティー・ハリー」の監督です。

 もうふたりともこの世にはいないけど、やっぱりイーストウッドと言えばマカロニ・ウエスタンとダーティー・ハリー、小さい頃からテレビ等で見て来て、ここへ来て初めてリアルタイムで映画館で封切りでイーストウッドの映画を見るオレの様な世代にとって、このテロップはもう本当に感慨深いモノでした。

 内容は、若い頃は賞金稼ぎで鳴らした荒くれ者のイーストウッドが、もう今は隠居して幼い子供たちと牧場暮らしをしているんだけど、あまりにも貧しいのでもう一度銃を持って昔の仲間と賞金稼ぎに出かける……

 子供たちの母親であるイーストウッドの奥さんは既に亡くなっていて、牧場の片隅にお墓が立っている。

 物語はその奥さんのお父さんが、何故自分の娘がイーストウッドのことをそんなに好きだったのかが分からなかった……と言うところから始まる。

 端からみると確かに無口でガンコで荒くれ者のイーストウッドのことを、その奥さんが何故そんなに深く愛したのか、ストーリーの展開と共にそのイーストウッドの人物像が浮き彫りにされて行く……と言う構成になっている。

 これがなんとも素晴らしいノダ……これこそが男の中の男! なんて言っちゃうとそれだけなんだけど(笑)

 世の中単純に善と悪なんかじゃ割り切れない、このたったひとりの男の生き様、行動の中に何かもっと凄いモノを見せつけられる、ああ奥さんは彼のことを良く知っていたんだなぁ、と言うオチなのだ。



「TAXi」


4月26日午後1時35分~テレビ東京

 性懲りもなく3まである元祖おフランスおバカ映画の第一弾!

 オモロかったですね(笑)これは構えて見てはいけません。例えば喫茶店で待ち合わせの時暇でタマタマそこにあったマンガをめくってみたら結構笑えて「コレ面白いじゃん」って感じで見るのが正しい見方ではないかと……。

 タクシーの運ちゃんが凄腕で、時々勤務中にハンドル取り替えて普通のタクシーがスーパーマシンになっちゃうトコとか楽しいですねぇ♪

 しかしベッソンはハリウッドに行ってからマジ狂っちゃったって感じですね。って言うかもう自身の作家性みたいなのはないのかもしれませんね。すっかりプロデューサーになっちゃってますね。

 出てきた当時は本当に天才で、凄い人が出てきたもんだなぁと思いましたけど(笑)



「ザ・ワイルド」


4月24日午後1時35分~テレビ東京

 アレック・ボールドウィンとアンソニー・ホプキンスの山岳極限状態アクション。

 これは2人の裏切りや騙し合いが絡んでて面白い面白い。オマケにクマとの死闘もあったり。

 いかんせんちょっとホプキンスがあまりに正義感でちょっと鼻に付くけど(笑)なかなか楽しめる映画です。

 アレック・ボールドウィンって普通に二枚目でヒーローな印象なのに割りと屈折した悪役とかチンピラな役とか多いんですよね。思えば「レッド・オクトーバーを追え」の主役を続編で降りちゃって、次の作品「マイアミ・ブルース」のどうにもならないダメチンピラ振りは強烈だった。

 外見の二枚目振りとは相反して、本人としては「定番の二枚目なんか演じたくない」な姿勢が見えて面白いです。本作もそんな彼の姿勢が垣間見える役どころで楽しめましたね。



「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」


4月22日夜7時55分~tvk

 面白かったですよ!

 多分にファンタジーになっていたティム・バートン版から原点回帰でグッとリアルになって、地球が「猿の惑星」に至る過程を描いています。

 何しろお話が良く作られていて、最後まで飽きさせない展開でした。

 まぁあざといといえる伏線もいろいろあって、実験台の猿の知能を向上させてしまったアルツハイマーの特効薬が、最初は注射してたのがグレードアップしたら他の猿にも吸わせたり人間に感染させる為に気体での吸入になっていたり、隣に住む嫌なヤツがパイロットだっていうから何故かな~と思っていたら、最後にその設定が人類絶滅に一役買うし。

 ん~でもかつての「猿の惑星」シリーズは飽くまでリアルなサイエンスフィクションだったから面白かったので、このアプローチは正しいのだと思いました。

 こうしてみると猿の惑星シリーズの主役はやっぱしシーザーなんですねぇ。奥さんになるコーネリアスはチラッとしか出てこなくて、次作? からの展開に注目ですねぇ。

 バートン版には不満タラタラだったのだけれど、今回はCG猿の惑星もアリなのかな~と思いました。

「アバター」や古くは「ゴジラ」の時も思ったのだけれど、異形の物が人類をやっつけていく光景を見ているとワクワクしてくるのは何故でしょうか、オレだけかな?

 人間て自然界から見れば身勝手でズルイ存在ですからねぇ。っていうか自分も人間の一員のクセに、って突っ込みが聞こえてきそうですが。
 んでもオイラ1984年の「ゴジラ」観た時も、ゴジラが都会を壊していくの見て「ヤレヤレやっちまえぇ~」って涙流して応援してましたから。社会に恨みでもあるんですかね(苦笑)

 本作はかつてのシリーズ5作品の中で第4作の「征服」のリメイクな作品でしたけど、充分楽しめました。

 んでもやっぱしあ~の第1作の怖さ&ラストの衝撃を再現するのはもう出来ないんだろうなぁ、とも思いました。



「マディソン郡の橋」


4月20日午後1時35分~テレビ東京

 この映画当時は新し過ぎでしたね。まだウィンドウズ95が発売された年でしたから。それ程パソコンもインターネットも世間的に認知されてなかったですからね。むしろ今見た方が素材が身近に感じられて面白いんじゃないかな。

 コレの原作本がベストセラーになった時、オレも友達に借りて読んだんですけど、その時は確かにロマンチックな話ではあるけれど、たったの4日間のうちに出会い、恋愛して別れた相手のことが生涯忘れられない思い出となるだろうか?……ってことにリアリティが感じられなくって、どうも嘘っぽい話だなぁと思った。

 なのでこのクリント・イーストウッド監督による映画の公開時にも、それまでのイーストウッド色とは毛色が違ったこともあって観に行かなかったのでした。

 だけど後にテレビ放映されたのを観てみたらあーた。コレ原作小説よりも映画の方がずっとリアルで本当の話みたいで凄い良かったんですよ!。

 それはこのメリル・ストリープという女優さんの魂とイーストウッドのなんとも素敵なおじさんが織り成す芝居によるところが大でしょう。

 原作は結構鼻白んで読んでしまったところあったのに、映画では泣けましたからねぇ。そりゃ勿論メリル・ストリープという女優さんも凄いけど、やっぱりイーストウッド監督ってなぁ凄いんだなぁと思いましたよ。



「ザ・インターネット」


4月18日午後1時35分~テレビ東京

 この映画当時は新し過ぎでしたね。まだウィンドウズ95が発売された年でしたから。それ程パソコンもインターネットも世間的に認知されてなかったですからね。むしろ今見た方が素材が身近に感じられて面白いんじゃないかな。

 主人公のサンドラ・ブロックはパソコン用のソフトかなんか作ってるプログラマー? で、仕事は全て自宅で自分のパソコンを使ってやっている。仕事の依頼や打ち合わせ等も全てネットを通じてやっているので実際の会社では彼女に会ったことがある人間が殆どいない! こゆ設定は今でこそ実際あるでしょうからね。

 それで彼女は殆ど毎日自宅に篭ったきりで仕事しながら誰とも会わずに生活していたんだけど、ある時ひょんなことからネットを通じて知ってはならない国家規模の機密情報を入手してしまい、正体不明の敵から命を狙われ始める……。
 彼女は会社に助けを求めようとするのだが、会社に行くと自分は別の人間としてそこに存在していた! 自分が本物であると訴えても誰も本当の彼女と会ったことがないので誰も分かってくれない……。
 と言う、自分の存在が人に知られていない恐怖……みたいのがサスペンスに盛り込まれていて実に今日的な面白さでした。

 ただ終盤の謎の敵たちとの追っかけあいみたいになると、もう他にもよくある展開なっちゃうところが残念でしたけどね。
 この頃「スピード」で大ブレイクしていたサンドラ・ブロックと、製作者として「ロッキー」や「レイジング・ブル」等数々の傑作を生み出しているアーウィン・ウィンクラー監督のそつない作りの娯楽作品でした。



「ガントレット」


4月6日午後1時35分~テレビ東京

 こぉ~れもお懐かしい。当時はとにかくテレビでCMバンバン流してて、「バスに2千発の弾丸! バスに2千発の弾丸っ!」って煩いの何の。

 この謳い文句は、鉄板等を溶接して弾除けにした大型バスにイーストウッドが当時奥さんだったソンドラ・ロックを乗せて銃を構えた警官達がズラリと待ち構える中を銃弾の雨を浴びながら突っ切って行くラストの見せ場のこと。

 今でこそ「ミリオンダラー・ベイビー」やこないだの「硫黄島からの手紙」等で芸術性の高い映画を撮る一流監督として名を馳せているイーストウッド兄貴だけど、見よ! この大ハッタリB級の面白さを!

 コレこそがイーストウッド監督の原点ですよ、あくまで原点は"娯楽性"なんですよ。なんてったって「バスに2千発の弾丸!」ですぜ。

 この頃のハリウッドアクションって、何でも最後に凄い見せ場がありゃ成り立つみたいな傾向があって、特急列車が駅に突っ込む「大陸横断超特急」とか雪崩れで列車が埋まる「アバランチ・エクスプレス」とか巨大飛行船が燃えちゃう「ヒンデンブルグ」とか……そんなんばっかしやった。

 しかしてこの「ガントレット」はイーストウッド扮する刑事 "ショックリー" が警察上層部の悪事を暴く為に裁判の証人ソンドラ・ロック姉ちゃんを敵の攻撃をかわしながら護送して行くと言うストーリーで、イーストウッドで刑事だし、何でダーティーハリーシリーズじゃダメなんだろう? と思ったものだけど、イーストウッドとしてはもうハリーはパート3で打ち止めと思ってたのでしょうか、まさかその後パート4、パート5が作られるなんて本人も思ってなかったのかもしれませんね。

 それにここでイーストウッド演ずるショックリー刑事の人物像はハリーとはちょっと違う、最初はアル中でどうしょうもないダメ刑事として登場するし。

 今思えばこのオープニングで流れるジャズ音楽と物憂い雰囲気は後にイーストウッド監督が作り出して行く名作群の萌芽を感じさせますね。

 それと何ともエキセントリックでインパクトの強かった女優、ソンドラ・ロックを後に乗せ、グラサンしてバイク(ハーレー?)に跨り走る勇姿は後の「ターミネーター2」に繋がって行くんでしょうか。

 それと勿論皆さんが楽しみにしていたラスト「バスに2千発の弾丸っ!」のシーンが見れればもう言うことなかったですね(笑)ここでの両側からの銃乱射の中をバスが行くシーンは、どこぞの国の刑罰で鞭を持った執行人たちが両側に立ち並ぶ中をしばかれながら歩いて行くと言う刑罰に由来するのだとか。



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