「野生の証明」
この頃の角川映画ってカッコ良くってねぇ〜予告見ただけでシビレちゃったもんです
よねーそのハッタリに騙されてることに観客が気づくにつれて、自然と衰退していってしまい
ましたが……ん〜でもこの映画とかはマジカッコ良かったし感動もありましたよ〜。
日本の自衛隊にテロ対策専門の特殊精鋭部隊があると言う設定がまだ当時新しかった! 冒頭
ハングライダーで飛んで来て犯人たちを人質諸共射殺しちゃうとこからもう非情の世界に叩き込まれ
ましたねぇ。そこからタイトルバックに描写される特殊部隊の訓練が凄い、ナイフ一本だけ持って
森の中で一週間生き延びろと言う……中にはお腹が空いて自分の腕をナイフで食べちゃってる人
とかいて(笑)キャーッて感じやった。そうそう、このタイトルバックの音楽はベンハーでしたね。
人間の中に潜む野性、俺を怒らすととんでもないことになるぞ! って感じの、男の中の男、健さん
のストイックなカッコよさ……切れて暴れた時は文字通り野生の凶暴性を感じさせます。そ〜して
特殊部隊の同僚だったのに敵対することになるバラエティー出演前の松方弘樹のまた何とカッ
コ良かったことよ! ヘリコプターに乗った機関銃の撃ち方が忘れられません。
かつて自分も所属していた特殊部隊に追われて逃げて、やがて応戦に転じて「それとも
奴等をやっつけるかだ!」って爆弾を仕掛けた小屋に追っ手が入った瞬間爆破する辺りからモー
レツ(古いか)に興奮しましたねぇ。
日本にこんな場所あるかいやと言う地平線からたった一人ひろ子を背負った健さんに向かって
無数の戦車がやって来るクライマックス! 夏木勲のトラックにぶつけられただけで爆発する戦車
……CGなんか無い時代ですからね。いや〜ホント派手でしたよ。これみると今の日本映画って安
いCGに頼るばかりでショボくなったもんだな……って気がしますねぇ。
薬師丸ひろ子ってこの映画の時角川書店の大々的なオーディションで選ばれてデビューしたんだ
よね、それも当時スッゴイ話題だったよね。「お父さん……殺しに来るよ、お父さんを殺しに来るよ…
…」ってキャッチコピーも鮮烈でした。途中主題歌をバックに延々と海辺(だったかな)で遊んでる姿
が映ってました。