「弥々」
プロツーカンパニー(11月4日新宿アイランドホール)
前から噂に聞いていた毬谷友子さんの一人芝居をやっと観てきました。
亡くなられたお父さんの戯曲を生涯演じて行くそうで・・どんなのかと思ったら、あの
変わった和尚さんで知られる良寛様が若き日に恋した弥々さんの生涯を、その娘が母を
演じて良寛に語って聞かせると言う構成。
友子さんは16歳〜70歳までの弥々を声色を変えて演じ分けて行く・・・1時間半
くらいの一人芝居で、波乱万丈の女の生涯を見事に演じきる、昔の溝口健二の映画を見
ているような印象でした。
オレ芝居を観て殆ど泣いたことはないんだけど、これは素直に涙が流れましたよ〜・・
そこまで完成された芸術の域なんでしょうね。って言うか映画を観て涙流すのと同じ感覚
だったな・・ここまでもって来てくれたのはこの舞台が始めてだったのかも。
毬谷友子さんと言えば、オレもそうとは知らずにかつて観た「桜の花の満開の下」での
印象は強烈でしたねぇ。オレスッゴイ後ろの席で、ほとんど点しか見えなかったんだけど、
それでもスゴイ存在感だったの覚えてましたよ〜。