「予言」

 かの心霊ブームを巻き起こした漫画「恐怖新聞」の映画化! なんだけど、そのつもりで観ると大分内容が違う。

 確かに恐怖新聞は出て来るんだけど、漫画みたく毎晩ポルターガイストと名乗る悪い霊魂が配達して来るのではなくて、 ある時不意に現れて後に起こる恐ろしいことを予言する記事が載っていると言う設定。

 漫画の主人公で中学生だった鬼形 礼と言う名前は恐怖新聞を研究していた霊能者として登場し、山本圭さんが演じている。この作品の主人公は三上博史で、 奥さんの酒井法子と子供の事故死を通じて事件に巻き込まれ、恐怖新聞を巡る怪奇な物語が展開して行く。

 漫画とは全く と言って良いくらい違う内容なんだけど、コレはコレでいろいろヒネリのある展開でなかなか面白かったです。監督さんは 原作に惚れ込んで作ったと言うことだけど、宙を舞う新聞紙のイメージとか、子供を救う為に奔走する主人公の心情とか 良く描かれていて最後まで見せましたね。

 ただやっぱし漫画のファンとしては、あの深夜パタパタ……と走る足音が近付いて 来て「しんぶーん!」と言う声と共に部屋に新聞紙が舞い込んで来る描写を映像で見たかったな。



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