「夕陽のガンマン」
主演クリント・イーストウッド&監督セルジオ・レオーネ&音楽エンニオ・モリコーネによ
る 「荒野の用心棒」 に始まる "ダラーシリーズ" 三部作の第二弾!
低予算の目立つ第一作と、遥かにスケールが大きくなった分ちょいとフヤケた感のあ
る第三作の間にあって、コレはまさにその後に続くマカロニウエスタンの歴史中でも決
定打と言って良い作品ではないかな。
イーストウッド演じる名無しのガンマンのカッコ良さは勿論のこと、リーバン・クリーフ演
じる、復讐の為に妹を殺した仇を追い求めるモーティマー大佐。
この二人が最初は賞金の掛かった同じ獲物を狙うライバルとして敵対するのだが。や
がて同じ目的の為には手を組んだ方が良いとタッグを組んで行くうちに友情が芽生えて
行く……。
こ〜の二人が最初に相対する場面は傑作です。黙ったままお互いの足の踏み合いか
ら始まって、お互いの銃の腕を誇示する帽子の飛ばし合い〜それを隠れて見てる子供
たちが「あの二人遊んでんのか?」って(笑)。
そして場面が変わると穴の空いた二つの帽子が並んでて……楽しいですねぇ。
この二人の付かず離れずなクールな友情が主軸になって賞金首を追跡して行く。
そ〜して何より悪役ジャン・マリア・ボロンテ! とモーティマーが持っているお揃いの
懐中時計に仕込まれたオルゴールに乗って浮かび上がる回想!
後にレオーネ作品の狂おしい悦楽を生むのはこの回想ですよ回想! こ〜れは強烈
でしたねぇ。
前後に何の説明も無く、ボロンテの回想として描かれるこの殺人場面とオルゴールの
メロディ! それが鳴り終わったら銃を抜けと言う決闘! モーティマーが窮地に立たさ
れるラスト、オルゴールが鳴り終わりかけた時、イーストウッドがもうひとつの懐中時計
を手に現れるシーンは神でしたね。
もう〜本当にカッコ良くてカッコ良くて(笑)今でも三日に一度はこのテーマの口笛吹い
て歩いてますねぇ。