かくもひたむきに時代を駆け抜けた青春があった。 安保闘争後の学生運動沈滞期。自分は何のために生きるのか模索してい武田は、白皙の美青年城島と運命的に邂逅し、彼の奨めで学生運動に没頭してゆく。民青のスキー学校で知り合った美貌の真理子との交友。 武田、城島、真理子の三人の間で起こる愛と友情、失恋の連鎖。 筆者が万感の想いを込めて描く安保世代の青春群像。 |
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筆名 田代恭介 発行年 2003年 発行 東銀座出版社 〒171-0014 豊島区池袋3−51−5 B101 TEL 03-6256-8918 46判並製 224頁 定価 1300円(消費税込み) |
本書に寄せられた感想等 |
学生時代のことが懐かしく思い出されました。夢とか希望とかいった言葉が次第に影を潜め、力の論理や現実主義の風潮が強まりつつある昨今の現状を省みるに、この本が若い人々に読まれることを願わざるをえません。(弁護士) |
こんな時代があったのですね。今の時代と比べれば、共に語り合ったり、活動したり、人と人との関係がもっと濃密だったのでしょうか。青春時代をこんな形で過ごせた世代は幸せだったと思いました。主人公の優しさと生真面目さが、懐かしく、爽やかに伝わってきます。美しい彼女に出逢って、ストレートに気持ちを告白するその素直さにハラハラしながら、親友に彼女をさらわれ、それでも背をまっすぐに伸ばして・・・。どこか自分にも共通したものがあるので、泣きたい思いで読みました。(主婦) |
1960年代の知的青年像が実に瑞々しくひっかかりのないタッチで描かれています。あの時代、私にとって今でも胸を痛ませ、疼かせる時代です。(地方議会議員) |