いよいよトンネルへ入ります。車内に,大山のぶ代・小原乃梨子両氏のテープが流れてきました。「真っ暗だけど大丈夫だからね〜」と。ドラえもん列車だもんなぁ(苦笑)。トンネルに入ると,列車の位置を車内の表示灯が示し始めます。
そういえば,轍がレールの継ぎ目で弾む音が…しません。トンネル内のレールは全区間で溶接されているからなんだそうです。
竜飛海底駅到着。そもそも,なんでこんなところに駅があるのかというと…本州側の竜飛と北海道側の吉岡には,トンネル工事の基地が置かれ,その後保守基地になっているんです。トンネル内で万が一事故が合った際の避難所・脱出口も,トンネル本坑の保守基地そばに置かれました。そこを見学専用駅として活用しているんです。
駅名標。待合所にあった,記念撮影用のものです。
元々が避難所なので,ホーム幅はひと一人歩くとぎりぎり。勝手に降りると非常に危険。そのため,予約見学者以外は降りることさえできません。列車は,見学者専用車両のドアが避難所通路に通じる連絡トンネルの位置に合うように止まります。降り立つと,案内人が連絡トンネルの前で待っていました。案内人は,函館から日勤でやって来るガードマンで,最初の見学列車で海底駅に出勤し,最後の見学列車で退勤します。人数確認(これが重要)の後,まず避難所まで誘導されました。こんなところで迷子が出たらしゃれになりません。
線路(トンネル本坑)と全区間平行して掘られた避難路。
事故の際には,両海底駅か両出口のどれかまで歩いて脱出することになります。
保守用自動車。海水ですぐ傷むので,中古車を1年使って潰すようです。
避難所到着。展示物,トイレ,公衆電話などなど。何で電話…って思いましたが,ここが本来は避難所なのだ,ということを思い出せば,いたって当然。トイレは,見学者用のと緊急用のとに別れています。
避難所の先には,地上へ通じるケーブルカーがあります。そもそも,このケーブルカーも,トンネル保守の人員・資材を地上から運ぶための施設です。ここへ行くには2重の気密扉をくぐらねばなりません。けたたましく警告音を立てて扉が開きます。まるでサンダーバードかウルトラ警備隊(笑)か,といった気分。
ケーブルカー乗り場へ向かう区画の気密扉。
ケーブルカー乗り場も気密扉で仕切られます。
左の女性は,トンネル記念館の職員の方。
ケーブルカー運賃,記念館入場料は,見学列車のチケット代に含まれています。お得。JR北海道の旅行ツアーのバッジを付けます。ひとりで勝手に旅行するのが好きだったので,こんなものを付けるのははじめてでした。(^^;)
ケーブルカーで地上に出ると,そこは竜飛岬。青函トンネル記念館に付きます。本州側の記念館は財団による運営,北海道側の記念館は道立です。
竜飛岬では,90分ほどのフリータイムがあります。ここで,案内人から地図を受け取り,氏について散策するもよし,好きに歩くもよし。地上のようすは,ギャラリーでどうぞ。
地上側のケーブルカー乗り場。
記念館に戻って,食堂で昼飯。ラーメンとウニ丼。北海道上陸前から,もう海鮮に走っています。生ウニは味に当たり外れがあるんですが,一つ目は当たり。(^^)
案内人の点呼を受けて,再び海底駅に戻りました。記念のテレホンカードやオレンジカードを売っていました。「オレンジカード」なんて響きを,久々に聞きました。IOカード(JR東日本首都圏の自動改札機対応磁気カード)でもJスルーカード(JR西日本京阪神圏の同カード)でもなく,オレンジカード(JRグループ共通の自動券売機・精算機専用磁気カード)です。
…『駅名標』だなんて,里が知れますね(苦笑)。
後発の海峡号に乗り込みます。見送りはなし。これがこの日最後の見学コースだったので,案内人も同列車で函館へ退勤するのでした。列車は,次の吉岡海底駅に停車。吉岡海底駅には,海底見学以外の目玉がありません。そのテコ入れとして,この夏は,吉岡海底駅の見学フロアに「ドラえもんのまち」が作られました。何と,ジャイアンリサイタル(ホゲ〜)も聴けるらしいです。ホゲーソニックで,海底駅が崩れるんじゃないだろうなぁ!?
そのせいか,吉岡海底駅から乗り込んで来た客のほとんどは子供連れで,しかも赤ちゃん〜幼稚園児がほとんど。もううるさいったらありゃしない。君らはドラえもんカーで遊んでいなさい(笑)!つくづく,見学駅を竜飛にしてよかったと思います。
トンネルを抜けて,北海道へ。最初の地上駅・知内を通過。木古内からは江差線に入ります。この区間は,海の眺めがすばらしい!座るなら,絶対海側です。
17時前,列車はいよいよ函館に到着です。