ミニ装輪魂参加(予定)作品
日東キューベルワーゲン改造装甲車製作記


第3回ミニWEBコンのお題は装輪装甲車ということで。

ストックキットはそこそこにあるのですが、ドイツ8輪系じゃ普通すぎるし4輪系じゃパッとしないしなあ。
イギリスのクォードガントラクターにしようとしたら他の方がすでに参加表明してたりってことで、 消去法でいくとストックキットはほとんど使えないことに。

資料はHJ誌の1976年1月号(古いねえ・・)の「続・AFV改造の楽しみ」という記事とモーターブーフの 装甲車本に載ってた2枚の実車写真、それにタミヤ1/48キューベルワーゲンのキットを同時製作して 参考にしました。
タミヤニュースの「これだけは作ろう」にもあったはずですが、こちらは残念ながら入手できません でした。

HJ誌に部品図まで出ているので、それを元にぺぺっと作ろうと思ったらキューベルそのものの出来が悪く、 修正に予想外な時間がかかってしまいました。

まず車体側面のリブを削り落としてドアの凹モールド、および小部品を取り付けるための穴/ダボ類は 全て伸ばしランナー、プラ板、パテで完全に埋めます。

キャビンのパーツはHJ誌の部品図を1/76サイズに縮小した図面を基に0.5ミリプラ板から切り出し。
窓ガラスの入るパネルはエバーグリーンの0.13ミリプラ板に窓の形を切り抜き、透明プラ板に接着した後、 外形を切り出します。
車体の箱を組む前に車内の工作、塗装を済ませておきます。
機銃手用シートをプラ材、真鍮線から、シフトレバー、ハンドブレーキは0.3ミリ真鍮線から自作。
レバー先端のノブは瞬接を数回に分けてつけました。
ディティールの工作。
ステアリングホイールは伸ばしランナーと金属線で。

車体前後4箇所につくフックは0.3ミリ真鍮線を「し」の字形に曲げ、ハンマーで軽くたたいて平らにし、 紙ヤスリで成形。
目立つところなのでオーバースケールにならないように注意。
サスペンションまで弄るつもりはなかったのですが、あまりに目立つので軸受けの出っ張りを削り落として タミヤのキットを参考にプラ板、真鍮線で簡単に再現してみました。
キットは車幅が狭いので、側面と真ん中パーツの間に0.4ミリプラ板を挟みこんで(左右で0.8ミリ) 広げました。

乗降部の手すりは0.4ミリ真鍮線で、滑り止めのプレートはヨーグルトの蓋で再現。

ヨーグルトの蓋は以前から注目してた材料で、使う機会を探していました。
パターンも四角、六角、丸、ひし形と種々あり、いろいろと応用できそうです。
同時製作中の3突F型のフェンダーにも使えそう。

あ、ステップ作るの忘れてる。

拡大画像
車体を組んで隙間をパテでしっかり埋めた後、リブを伸ばしランナーで再生。

燃料タンクのカマボコ状の膨らみはキットは幅が狭すぎるので削り落として0.5ミリプラ板で再生。
併せてキャップもプラ材で作り直します。

ノテックライトの取り付け穴は広げた車体に合わせて端っこに堀り直し。
(キットのままでは予備タイヤに干渉して真っ直ぐ着かない?)

バックミラーは真鍮線に0.1ミリ銅板を半田付け。
小物は強度を確保するためになるべく金属を使ってます。

拡大画像
リアフェンダーは後ろが短いのでプラ板にて延長しました。
機銃は0.3ミリ真鍮線と0.5ミリ真鍮パイプで。

ここまで作りこむとホイールが悲しいねえ。

組み上がったものを実車写真と比較してみるとプロポーションがかなり違う・・・
実車はもっとフロントウィンドウが立って背面はもっと寝ているようですね。
こういう場合は比較をもとに部品図を引き直してゼロから作り直すとグッと完成度が高まるのですが、 それを分かって褒めてくれる人は一人もいないだろうなあ・・と思い、やめました。(笑)

それにしても、
久々に最新キット(タミヤ1/48キューベルワーゲン)を作りましたが噂に違わず凄いキットですね。
ミニスケに疲れたときの息抜き(&立体資料)には最適なシリーズかも。


(2005,5)


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