駆け足で八ヶ岳主峰の赤岳往復
(1973年9月)
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野辺山付近より八ヶ岳(1962年4月撮影) |
美濃戸口から赤岳往復へ
5:10 美濃戸口 → 5:45 美濃戸 → 7:25 行者小屋 → 8:30 赤岳 → 11:10 美濃戸口
勤務先の銀行の保養施設が八ヶ岳山麓にあった。自炊用のバンガローが何棟かある質素なものだったが、スキー仲間と週末を利用してシーズン前のトレーニング合宿を行うことになった。筆者は八ヶ岳には学生時代に2度登ったが、いずれも北八ツで、主峰の赤岳にはまだ登っていなかった。せっかく山麓で泊まるのに登らない手はないので、テニスをする仲間と別行動をとることにした。まだぐっすり寝込んでいる仲間を残し車に乗った。午後には帰京するので、12時までには戻ってこなければならなかった。
上槻木にある別荘地から、山麓を縦横に走る道路を選び、何とか迷わずに美濃戸口に着いた。
広い駐車場に車を止め、登山靴に履き替え、出発。柳川の川原を渡り、角木場(カドコバ)に出ると、正面に阿弥陀岳が見えてきた。緩やかな坂道を大股で登ってゆくと、道の両側に宿泊所・休憩所・売店が軒を連ねる美濃戸を通過する。早朝なのでまだ戸は閉められていたが、日中はさぞ喧しいだろうと思った。
柳川が二つにわかれ、北沢沿いの赤岳鉱泉への分岐を分け、南沢沿いの行者小屋方面のコースを取る。明るい緩やかな登り道だが、延々と続く。阿弥陀岳の裾と美濃戸中山の間を抜けると、見上げるようなところに、横岳から赤岳の稜線が現れた。河原のようなところを進むと、行者小屋である。ここから見上げる赤岳の景観はまったくアルペン的だ。思わずニンマリとしてしまう。筆者にとって山に登ることは「挑戦」でもなければ、まして「征服」でもない。ただ楽しいだけだ。その山が空に聳えていて、立派に見えれば見えるほど、楽しくなってしまう。
赤岳と中岳のコルを目指して、次第に急になる道を快調に登る。ハイマツの斜面を詰めると、稜線に出る。続いて、権現岳の縦走路に合流すると頂上は間近だった。岩礫の道を攀じ登ると、赤岳だった。
頂上はそれほど広くはない。直下の斜面に隠れるように小屋があった。
残念なことに横岳方面はモクモクと湧き上がってくる白い雲に飲み込まれていた。仕方なく山頂の小さな祠などを写真に収め、そそくさと引き返した。八ヶ岳はもっとゆっくり味わうべき山だろう。北八つまで縦走しなければ八ヶ岳の大きさは分からないだろう。そうは思ったが、カール状の急斜面を駆け下りる筆者の心は満足感で溢れていた。
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赤岳山頂 |
赤岳山頂 |
北八ヶ岳を歩く
(2007年9月)
渋ノ湯から北八ヶ岳の山々を巡る
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縞枯山 |
縞枯山山頂 |
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雨池が見える |
雨池山山頂標識 |
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北横岳山頂 |
亀甲池 |
天狗岳から硫黄岳を歩く
(2015年6月)
黒百合ヒュッテに泊まり天狗岳から硫黄岳を歩く
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黒百合ヒュッテ |
東天狗岳より八ヶ岳南部の山々を見る |
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本沢温泉分岐 |
東天狗岳を振り返る |
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西天狗岳 |
夏沢峠 |
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硫黄岳より赤岳方面 |
赤岳と横岳 |
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硫黄岳より赤岳アップ |
赤岳鉱泉から赤岳を見上げる |
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