一番電車から青森まで

1月6日

4時40分起床。前の日に選んでおいた服が,思いの外しっくりこなくて,寮を出たのは5時10分でした。この時間は,タクシーというタクシーがみな帰社直前で軒並み乗車拒否。仕方がないので,都電の荒川車庫か,JR尾久駅まで歩くことになりました。雪深いところへの旅行なので,買ってから2年しても履いていなかったトレッキングシューズをおろしていたんですが…それで旅行荷物持って早歩き,っていうのはしんどい…。

5時40分,JR東北本線・尾久駅着。ここは,鉄道マニヤなら誰でも知っている,車庫の駅です。東北方面から大雪を載せたまま帰ってきた回送客車が。これからの行く先を暗示しています。

夜明け前の尾久駅
尾久駅。ホームの向こうの明かりは,操車場。

6時大宮着。新幹線ホームの向こう側から,日の出が見えました。

6時半。新幹線に乗り込む。関東平野を走る間は,きれいな朝焼けが続きます。が,白河の関を越えると,一面雪化粧。新幹線は,路面の雪を蹴り上げて疾走します。

7時半仙台着。曇り。雪ははらはらと舞う程度でした。翌日仙台に立ち寄る予定。明日もこうだといいなぁ。

8時半盛岡着。ここで,新幹線から「函館」行きの特急はつかり号に乗り換えます。「青森」止まりじゃなくて「函館」行き。改めて,もう青函連絡船は動いていないことを思い出しました。車両は,お約束の485系電車でした。デビューしてからかなりになるんですが,手入れは万全。シートも,下手すると新幹線よりいいくらいでした。これにはびっくり。

雪は思いの外深刻で,在来線普通列車は遅れているよう。はつかり号は,遅れた在来線の到着を待ったため,6分遅れて発車。

そういえば…初めてはつかり号に乗ったのは1982年の夏。このときは上野から乗って一ノ関で降りました。最後にはつかり号に乗ったのは1985年冬の夜遅く。どっちも,車両は元祖寝台電車・583系でした。座席特急としては,これよりしょぼいシートはない,ってくらいでした。これでも特急なんだもんなぁ。当時鉄道マニヤだったぼくでも,実際長時間坐るときついものがありました。その後,鈍行旅行で何度かこの区間を通っていますが,時刻は夕方ばかり。なので,明るい時間帯に盛岡〜青森を通るのはこれが初めてです。

盛岡〜一戸間では日差しが。青森ではどうかなぁ,と案じつつ窓を見ます。

このへんは大変さびれています。昔鈍行旅行のとき,沼宮内(ぬまくない)で途中下車したことがあるんですが…売店のおばちゃんと話したのは,「東北新幹線がのびたらここは危ない(=併走在来線の廃止)かも」ということ。現に長野新幹線の併走区間は第3セクタとバスになっているし…。東北新幹線は,山形や秋田のようなミニ新幹線(在来線の改軌)ではなく,長野のようなフル規格(在来線とは別に新幹線専用の線路を建設する)で建設中のようです。八戸や二戸では,新幹線用の駅工事もやっていました。…沼宮内〜一戸までのさびれようを見ると,ほんとうに将来はあぶないのかもしれない。

9時半三戸着。青森県南部町。いよいよ青森に足を踏み入れました。ドアセンサ故障?復旧したようだが原因説明はなし。ううむ。やたらきれいな建物があると思ったら…競艇の場外だった。

10時三沢着。いよいよ津軽地方が近づいてきました。晴れ間はのぞくんですが,小雪がちらついています。青森市内もこんなもんで済めばいいんだけど…。列車の遅れは一向に回復しません。どこかでとばして取り戻すのは無理なのかなぁ。期待と裏腹に,三沢をすぎてからは完全な雪空。がんがん降っています。この様子だと,外での撮影はかなりきびしいかも…。