レコードプレーヤを買ってみました。

はじめに

1999年11月13日。秋葉原の老舗・マルゼンムセンの最上階。ここは,(関東では有名な)ドン・キホーテのような,大形ディスカウントショップの様相です。会社の独身寮に引っ越して,原付に乗らなくなってからは,この手の店とは縁遠くなっていたということもあり,秋葉原回りをするときには必ず寄るようになりました。末広町寄りにもこの手のB級品ショップはあるんですが,品揃えといい安心感といい,そしてA級品もしっかりある,という点でもマルゼンの圧勝です。ナンバーワンともいえるでしょう。(ぼくは決してマルゼンの回し者ではありません。(笑))

そんなわけで,MD関係やら,カシオの展示処分時計などなど,結構マルゼンには貢いでいます。そのマルゼンでこの日,ある買い物をしました。それは,「レコードプレーヤ」です。いまさらですが。(^^;)

買ったのは,フォノイコライザ(レコードのオーディオ信号レベルを,コンポのライン入力と合わせるための回路。レコード専用入力があるような高級アンプとつなぐ場合には不要。)付きの普及品。5000円なり。禁パチした今(笑),5000円の出費は痛くありません。菊花賞では渡辺くん(優勝馬の騎手です(^^;))のおかげでプラスだったし〜。(爆)


動機

で,なんでこんなものを買ったのかというと…それは,学生合唱団時代に資料として買ったレコードを聴き直すためでした。昔,実家には父の高級レコードプレーヤがありました。が,それは,小学生時代にぼくが壊してからというもの,父は治そうとしません。未だに。元気なうちに手をつけないと後悔するんじゃないかなぁ。

1992年々始。ぼくが大学3年生になろうとしていたとき,合唱に編曲しようとしていた曲を中古レコード屋(神保町・レコード社)で入手しました。そのときは,近所のおにいちゃんから貰い受けたプレーヤでカセットに落としていたんですが,貧乏学生だったぼくにはハイグレードのテープなど買えませんでした。そして,編曲やら何やらで,そのテープは擦り切れ,もう聴くに耐えません。プレーヤも,経年劣化でベルトがちぎれ,もう使えません。

当時入手したレコードは…

(☆…のちに岸洋子追悼CD『希望』[キングKICS301〜2]で再入手)

…なんだ,岸洋子(1992年12月11日他界)ばっかりじゃないか。(苦笑)『うたごえ〜』の方でも書きましたが,メインは『今,今,今,』でして(^^;),これは岸洋子版の他に,剣幸版(いずみたく(1992年5月11日他界)追悼CD『希望よ永遠に』[キングKICS228]で入手)やら,シャデラックス版(これは国立国会図書館で聴きました)なんかもあります。この他にも,なぜかQueenも1曲だけ発表会に乗せました。(フレディ・マーキュリーの命日は,確か1991年11月24日でよかったですよね。)ぼくが学生指揮者に選ばれた頃フレディがエイズで亡くなり,『今,今,今,』の編曲をしているころにいずみたくが亡くなり,そして発表会当日岸洋子が敗血症で亡くなる。ぼくは厄病神だったんでしょうか。(笑)赤い鳥のメンバーは『お騒がせ』があったし。白鳥英美子(発表会ではトワ・エ・モワもやりました)も谷村新司も健在なのが救いですね。もっとも,チンペイさんは煮ても焼いても死にそうにないか。(爆)

#『甦る明日』が入っている通信カラオケを見つけました。…けど,誰の前で歌えばいいんだろうか…。(苦笑)(2000年1月8日加筆)

立体放送

…かなり話がそれましたね。ついでにもうひとつそらします。

で,11月13日。オフラインミーティングから帰って,すぐレコードプレーヤをコンポにつないで,こいつらを聴きました。もちろん,MDにもバックアップ。MDなら,磁気テープのように擦り切れる心配はありません。もちろん,データ欠損の危険はあるんですが。(^^;)

せっかくなので,ひさしぶりに中古レコード屋に行ってみることにしました。11月21日。知り合いと新宿>渋谷で遊んだ帰り,山手線を池袋で降り,豊島公会堂近くの中古レコード屋(池袋・レコード社)に寄りました。

まずは,ロシア民謡関係のLPをチェック。そうしたら,アレクサンドロフ・アンサンブル(かつての『赤軍合唱団』)やら,国立モスクワ合唱団やらのがありました。アレクサンドロフ・アンサンブルのは,昔CDで買ったので,今度は国立モスクワ合唱団のにしました。

それは,目黒公会堂での東京公演をNHKが録音したものからのプレスでした。ライナーノートには,『立体放送』用音源,と書いてありました。…まだ今のようなステレオ放送がなかったころ,中波放送(いわゆるAMラジオ)では,2つの放送局が連係してステレオ放送を実現していたんだそうです。NHKなら,例えば左スピーカの信号を第1放送が,右スピーカを第2放送がそれぞれ送信して,聴取者はラジオを2台用意して聴く,というやり方です。民放では,文化放送とニッポン放送とで行われたことがあるんだそうで。(これ,全て父からの伝聞。)

時間の穴が塞がる瞬間

もうひとつ,うれしい瞬間がありました。

『テレビドラマシングル』のコーナーで,『夜明けのマイウェイ』(パル,キングGK8089)というレコードを見つけました。この曲,20年くらい前の日本テレビのドラマ『ちょっとマイウェイ』のオープニングテーマだったんです。

いくら古い曲が好きな(^^;)ぼくでも,20年ほど前にリアルタイムでなんとなく聴いていた曲の題名なんて憶えていませんでした。ドラマの題名さえ忘れていました。けど,『いい曲だなぁ』と思っていましたし,何かにつけてメロディや歌詞が頭の中を回っていたんです。ジャケットを見て,『…もしかして!』と思い,手に取って歌詞カードを見ると…憶えていた通りの歌詞が。もちろん,こいつもゲットです。(^^)

寮の部屋で針を降ろし,20年ぶりに聴きました。なんかしっくりきます。どうしてかなぁ…と思ったら,作詞・作曲が荒木一郎でした。結局こういう線におちつくのか…しかも,小学生時代から。自分でもあきれました。(爆)

これからしばらくは…『あの曲なんだったけ…?』と考えながら,中古レコード屋で時間の穴を塞ぐために宝探しをするのが愉しみのひとつになりそうです。

#『夜明けのマイウェイ』も,歌うことができる通信カラオケがありました。歌ってみたんですが,知っているひとはもちろんいません。苦い。けど,まぁマイナーなアニソンを歌って外すよりはいいか。(^^;)(2000年1月8日加筆)