原爆の日に

8月9日(続き)

原爆の日に

路面電車が,グラバー園方向から坂を下ってきます。ここからは観光です。

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単線区間を下る電車。

ドックから少し山へ向かうと,大浦天主堂→グラバー園,のゴールデンコンビ。これを巡ってから爆心地へ行こうと決めました。折しも9日はすばらしい快晴。

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大浦天主堂前。拝観ルートは,グラバー園への抜け道へ繋がっていました。

歩き回って腹が減ってきました。長崎には鎖国時代を緒とする中華街があります。ここで角煮まんとちゃんぽんを。中華麺にはかんすいを使うのが普通ですが,長崎ちゃんぽん用のは,普通のかんすいとは組成が違う,中国大陸産のを再現した専用品があるんだそうです。入ったのは,そのちゃんぽん麺専用かんすいの製造所が営む小さいお店。もともとが家庭料理ですから,どこで食べてもそれなりにうまいのがちゃんぽんのいいところ。東京のチェーン店で食べるちゃんぽんとの違いは…やっぱり麺ですね。これはおいしかったです。ふといのにするする入って,それなのにあまりねっとりしない。不思議な食感でした。テレビは,なぜか田中真紀子氏ばかり写していました。そうか,いよいよおしまいか。

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長崎新地中華街の門構え

いよいよ爆心地へ。原爆デーだからでしょうが…ひとがそこそこいるのに非常に静か。シュプレヒコールをやりたいくちは,平和祈念像のあたりにいるんでしょう。気持ちはわかるけど,即現実の政治活動や既存政党とのかけひきにつながっちゃうのが,何かおかしいものを感じます。今や,労働組合でさえ政党系の垣根がなくなったというのに。そのへんの方々とからむのは正直しんどいんで,今回はあえて祈念像や資料館には行きませんでした。

爆心地の祭壇に,ペットボトルの水を供え,一歩下がって目を閉じて礼。これでいいんだと思います。

再会

今晩会う予定の,学生時代の後輩から携帯電話にメールが。ここで,長崎での予定を切り上げ,博多へ戻ることにしました。や,予定なんてあってないようなもんなんですが…このへんはいい加減になったもんです。 帰りは「ハイパーサルーン」こと,JR九州オリジナル特急電車の初代機に当たりました。喫煙OKの指定席は,編成の一番博多寄りにあります。初代機や「白い」シリーズでは,運転席と客室の仕切がガラス張りなので,もう眺めはすばらしいの一言。このご時世,たばこ吸いにもいいことがあるんですねぇ(^^;。

18時博多着。まずは宿を探します。狙いは例によってカプセルホテル。これ,外出OKのところであれば,へたなビジネスホテルよりいいんです…風呂が。しかも,今回の場所は,カプセルとしては高め(4500円)なかわり個室で,アコーディオンカーテンながら廊下との仕切がありました。

一度着替え,待ち合わせの天神地下街中央広場へ。彼は,東京時代よりも元気な感じでそこにいました。うれしいものです。親不孝通り(商店会としては親「富幸」通りと書いてほしいようですが)で鶏料理→大名地区で魚→歩いて長浜まで行ってラーメン,という黄金コースでした。ラーメンは,意外とあっさり。関東で出されているいわゆる「博多ラーメン」が,良くも悪くもデフォルメされたものである,というのがよくわかりました。地場の方にしてみれば毎日食うもんなんだから,あっさりしていないと体を壊すよなぁ。とにかくショック。

話題は,学生の時の話。彼の学生時代の部屋も近所だった,ぼくの実家界隈の話。お店とお客さんの関係になってしまいましたが,今の彼の仕事とぼくの趣味の話…ぶっちゃけ,CDショップ店員とモーヲタとの会話です。チャート集計の秘密やら,コピーコントロールな某レーベルの話やら…。そして共通の土台である合唱の話。

24時,博多駅改札前。缶コーヒーで再会を願って乾杯。ぼくが福岡へ行くことより,彼が仕事で東京に来ることの方が圧倒的に多いはず。今度はこっちでモツで飲みましょう。