グラント製作記

第二幕・したい解剖


4ヶ月ぶりのご無沙汰です(笑)
押入れにしまっている間にミラージュからインジェクションキットが発売されましたね。
これがまた良さそうな内容で・・・
転輪の穴はちゃんと抜けてるし、サイドスカートはついてるし、デカールは当然ながらグラント用だし。
これからミラージュを買う人には以下の製作記は全く必要ないでしょう。
しかし私は負けない、エアのグラントが作りたいんじゃ〜〜い!!

実際には車体の箱組みとディティールアップを平行して進めますが 記事として煩雑になるのでディティールは次回まとめるとして今回は箱組みに焦点をあてて書いて みます。
このキットの場合、箱組みは最大のキモであり他の古いミニスケを組む時にも いろいろと応用できると思うからでもあります。

まず底面に側面を接着し、次に上面と下から積み上げるように組んでいきますが、そのとき 部品どうしの合わせよりも垂直、平行、左右対称といったことに注意します。

シャーシの部品がぺらぺらで頼りないので垂直出しと補強を兼ねて直角に切ったプラ板を数枚接着しました。
雑誌でよく「スリ合わせ」という表現を使いますが具体的にどういうことをするのか。
部品を合わせてみて全ての接着面がぴったり合うように、出っ張ったところは削り、隙間が開く ところはプラ板でふさぎます。
このときプラ板を仕上がり面よりも少しはみ出すように接着し、乾燥後に余分をカットすると きれいに仕上がる。
箱組みで一番やっかいなのは機関室上面パネルと側面の間に最大0.5mmほどの隙間が開くこと。
プラ板をかませてふさぎますが リベットがエッジと平行でなくなるので削り落として再生しなければなりません。

ここ以外でもパーツの厚みが外観に出る設計なのでパネルのエッジに対して リベットが遠すぎるキライがある。(特に背面が顕著)
こだわるなら自作するしかありませんがキリがないのでキットのモールドをなるべく生かすようにしました。

隙間が0.2mm以下のときは例のパテを厚めに塗って強引に接着。
はみ出たパテは乾燥後に削ります。
たとえ小さくても深い隙間をラッカーパテで埋めてはいけません。
一時的に埋まっても半年1年すると必ずひけてきます。

ちなみにこの主砲の外側のカバーは単純な円筒形ではなく、微妙に多角形をしているので 裏側をプラ板で補強し、外側をそれっぽく削ります。



箱組みができたらパネルの合わせ目に生じた段差や隙間を修正します。
このときもプラ板、伸ばしランナーを最大限使ってパテは極力使わないように。
その方が仕上がりがきれいだし、仕事も早いでしょう。

残った小さい傷は溶きパテを爪楊枝の先につけてチビチビと埋めていきます。
あくまで最小限に。
多すぎるパテは百害あって一利なしです。
後ろの雑具箱はキットはリー用のタイプなのできれいに削り落としてグラントタイプをプラ板で自作しました。

冗談はさて置いて冷静にミラージュと比較すると、(キット未入手なのでネットの写真からの推測ですが) 車体のプロポーションに関してはデフカバーの形状などを見るとミラージュにやや分がありそうです。
ディティールは言わずもがな。
次回予定の細部工作はほとんど再現されてます(泣)

問題の砲塔は私のが上面シルエットが真円に近いのに対してミラージュはやや前後に細長い感じ。
どちらが正しいかはともかく、違いがあったのは良かった。
同じじゃむなし過ぎるもんネ。

(2004,7)



製作記 1

製作記 3