魔法の解き方
ふたりは、18歳になったら、遠い星に帰っていくんだ。
ペペロンチーヌさん(ちょっと甘〜い生活)が、かつてこのようなことをおっしゃいました。印象に残る言葉です。ふたりは天使……辻さんも加護さんも、ぼくにそんな夢を見せてくれる女の子でした。
今朝の報道で、ぼくは真っ先にこの言葉を思い出しました。同氏が、天使の魔法が解ける時として例えた『18歳』。その時を象徴する、「ダブルユー」の代表曲・「My Happy Birthday Comes!」。それが、悲しい方向で的中してしまいました。二人ともが18歳になるのとほぼ同時にユニットが凍結され、その1年後・19歳の春、加護さんに続いて辻さんまでもアイドル生命を絶つ……何という皮肉でしょうか。二人のきっかけは違いますし(少なくとも、辻さんの方は触法行為がきっかけではありません)、(妊娠→結婚濃厚まではほぼ同じ道を選んだ)市井さんとは違って、辻さんの引退が決まったわけではありません。その分、辻さんの方が救いは大きいとはいえ、それでもとてつもない喪失感と虚脱感に襲われています。
ぼくがハロプロを見るようになったきっかけも、辛かった時期を支えてくれたのも、他でもない辻さんです。その辻さんが、(市井さんの引退や矢口さんの娘。懲戒脱退と同じように)ファンにしこりを残す形で表舞台から降りてしまった……このことが、何よりも悲しくてなりません。わがままを承知で書くなら、(紺野さんのように)最後まで天使のままで=最大公約数のファンが納得できそうな形を提示した上でお別れして欲しかったのに……。
彼女は、自分にかけた魔法を解きました。それ自体は、いつかは必ず起きる事です。ぼくを含め、誰にも止めることができません。けれど、魔法の解き方はひとつではありません。自分の一番のお気に入りのタレントさんが、その中でぼくが一番嫌いで一番強引な解き方を選んだ……今はただ、その事が悲しくてなりません。